ゲーミングPCの画面が映らない場合の応急処置メモ

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ゲーミングPCの画面が映らない場合の応急処置メモ

ゲーミングPCの画面が映らない場合の応急処置メモ

今回はドラクエ10とは直接関係のない話ですw

わたしは、結構年代物のゲーミングPC(2016年製、ドスパラ「DT」というエントリーモデルで、当時約10万円)でドラクエ10をプレイしています。ただ、このPCはWindows11には対応しておらず、Windows10のサポートも2025年10月で終了してしまいますから、夏頃までには買い換えなければならない状況でした。

そして、明日から連休だという5月2日夜……突然そのゲーミングPCが故障しました。

正しく書きますと、PC自体は動作していて、電源やアクセスランプも点灯~点滅しているのに、画面だけが全く映らないという状況です。それもちょうど寝ようと思って、歯みがきなどのために少し部屋を出て戻ってきたとき、3台繋いでいるディスプレイ画面すべてが真っ暗になっていたのです。もはやホラーでしたw

ディスプレイのランプは3台ともオレンジに点灯していて、これはPCからの映像信号が来ていない状況を意味します。ディスプレイの故障であれば、3台同時に映らなくなることはないので、明らかにPC側の問題です。

今回の記事では、その状況に陥った後、どのような応急処置を行い、そして今また同じPCでブログを書くことができているのか、そのメモ的なものを残しておこうと思います。同様の状況になった方にとって、参考になるかもしれませんし、……ならないかもしれませんw

PCはデスクトップとノートの違いだけでなく、メーカーや部品によって仕様が全く異なります。ドスパラの、2016年前後発売のデスクトップPCなら参考になるかもしれませんが、他のPCも同じ対処で復旧するとは言い切れませんので、その点はご注意ください。まあ、困ったときには、素直にサポート窓口に相談してくださいw

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時々起きていた画面表示トラブル

PCの画面が全く映らない……

この状況に遭遇して、最初は「またか……」と思いました。

実はこのPC、購入間もない頃から、時々こういう状況になることがありました。

電源を入れても画面が映らない、アクセスランプを見て消えているタイミングでリセットボタンを押す、それを何度か繰り返していると、何事もなかったかのように画面が映り、Windowsが起動するのです。頻度としては、平均すれば1ヶ月に3~4回程度。ただし、半年くらい全く症状が出ない時期もあれば、ほぼ毎日起きる時期が1週間続いたり、まちまちでした。

ドラクエ10をプレイ中などにも、突然PCごとフリーズするようなことも、まれながらありましたが、これはリセットだけで復旧していました。

おそらく、ふつうの人であれば、こうした状況が起きた段階で、何らかの不具合の予兆を疑い、修理や点検に出すでしょう。それが正しい対処だと思います。思いますというより、絶対そうすべき状況ですw

だけどわたしは、その後何事もなかったかのように動くPCを見て、まあだいじょうぶだろうと、のんきに構えていました。一応、トラブル後にはPCに入っていた診断ソフトでチェックしたり、ドライバーの更新を行ったりといった対処はしていたものの、PCを使えない期間が発生するのは困るし、データをバックアップしてメーカーに送ったりするのが面倒だしで、後回しにしていたのです。

結果的に合計9年も、そんなテキトーな対処だけで、このPCを使えていたのですから、わたしの判断が間違っていたとも一概には言えないのかもしれません。9年間というのは、一般的なグラボ(詳しくは後述します)の、平均的な寿命を超越しています。それだけ使えていたのだから故障ではなかったとも言えますし、最初からどこかに不具合があって、騙し騙し使っていただけとも言えますw

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このPCの基本構成と「グラボ」

わたしはPCに詳しい人だと思われることが多いのですが、それは画面が映っている前提の話であって、ハードウェア全般にはさほど詳しくありません。自作PCなど組んだこともありませんw

だから、今回みたいに画面が映らないトラブルは致命的で、そんなわたしにできることは限られていたのですが、ひとまずこのPCの基本的なハードウェア構成を(スマホで)確認しました。

  • CPU: Intel® Core™ i5-6500 CPU @ 3.20GHz
  • メモリ: 8GB
  • GPU: NVIDIA® GeForce GTX 960
  • SSD: 256GB
  • HDD: 1TB

まあ9年前のPCですし、当時としてはそこそこ標準的な構成ではあるのですが、今となっては非力ですねw

さて、一般的なPCとゲーミングPCの最大の違いは「グラボ」(グラフィックボード、ビデオカード)の存在です。上で「GPU」とあるのが、そのグラボに搭載されている専用のプロセッサで、わたしのPCに搭載されているのは「GTX 960」と略される、旧世代のエントリー型GPUです。一番安いやつですw

以下では、GPUを含めた総称として「グラボ」と表記しますが、このグラボが、PCにおいてどういう役割を果たすものかというと、画面描画に特化した専用の装置だとお考えください。ごく単純にいえば、3Dゲームをグリグリと滑らかに動かすための装置です。ドラクエ10でいえば、複数のアカウントで複数のゲームを起動する際(いわゆる「複垢」)にも、このグラボの能力が発揮されます。

グラボがなくても、一般的にはCPUに「内蔵グラフィックス」というものが備わっているので、画面表示だけであれば問題なくできるのですが、高画質なグラフィックが魅力の3Dゲームなどをプレイすると、画面が固まったりカクカクしてしまうことがあります。そもそもそのゲームが起動すらしないこともあります。

ドラクエ10は、比較的スペックの低いPCでも遊べるように設計されているので、Windows10の動作に問題がある程度の古いPCや、メモリ不足(4GBではOSの動作だけでも非常に重く、最低8GB程度は必要)ではない限り、内蔵グラフィックスだけでも遊べます。ただし、大量のプレイヤーキャラクターが集まるイベントなどでは、動作が極端に重くなる可能性があります。また、複垢起動も厳しいです。起動できないこともないですが、画質や解像度を下げないと、スペックによってはまともに動かないこともあります。

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グラボを無効化する

今回のトラブルは「画面が映らない」というものです。

PC自体が動作しない、あるいはOSを認識しないような問題であれば、おそらくビープ音が鳴ったり、電源を入れてもランプがつかなかったり、もっと深刻な症状が出ているはずです。PC本体を見た感じだと、ふつうに動いています。そうなると、真っ先に疑われるのは映像出力を制御する部分=グラボの故障です。

従来から頻発していたときと同様、1時間程度はリセットを試しましたが、今回は全く復旧する気配がありません。わたしが過去にPCサポート窓口でアルバイトしていた頃、PC故障が疑われるトラブル相談があった際には、まず「放電」を案内するよう言われていました。これは電源ケーブルを抜いて数分放置するというものです。ただ、これをやるだけで治ったことが(当時わたしが対応した案件の中では)皆無だったので、今回も無理だろうという気はしていたのですが、やはり全く効果なしでした。

深夜2時になり、もう放心状態でしたw

ここへ来て、もうグラボが故障したものと判断せざるを得ませんでした。グラボが故障したのであれば、内蔵グラフィックスに切り替えれば画面は映るはずです。しかしながら、こういうゲーミングPCは、内蔵グラフィックスが無効化されています。グラボを認識した状態だと、映像出力回路はグラボ側に一任されますので、単純にHDMIケーブルを内蔵側(マザーボード側)に差し替えるだけで映るというものではありません。

BIOS」(バイオス=OS起動前にハードウェアなどを制御するシステム)を操作することで、映像出力を内蔵側に切り替えることはできるのですが、それも画面が映らなければどうしようもありませんw

さてここで、ちょっとザツなコラージュ画像で説明しますw

グラボとPC背面

グラボとPC背面

画像出典
グラボ: PhotoAC 提供素材 / PC背面図: パソコン本体背面、各コネクタと端子の接続方法(ドスパラ)からキャプチャ

本体下にある青囲みの部分、その内部にグラボが刺さっています。そこにはディスプレイと接続する端子(HDMI、DP、D-sub)が複数あり、それぞれ別のディスプレイに接続することで、マルチディスプレイという、デイトレーダーさんがよくやっているような環境を作ることができます。

それとは別に、背面の真ん中あたりにも「ディスプレイ端子」という場所があります。ここが内蔵グラフィックスを使用する際に差し込む端子なのですが、ゲーミングPCの場合は「使用禁止」のように書かれたカバーやシールが取り付けられていることが多いです。購入後、グラボではなく、こちら側にディスプレイを接続して、「画面が映らないんだけど!?」という問い合わせが多かったのでしょうw

この部分を使用するためには、まず取り付けられているグラボが認識されないようにする必要があります。グラボそのものを物理的に取り外すのが、一番手っ取り早いです。

わたしはハードウェアには疎いので、PC本体のケースを開けるのにも少々抵抗があるものの、今はそうも言っていられないので、思い切って筐体を開けることにしました。言うまでもなく、電源ケーブルを抜き、数分間放電してから作業を行います。そのとき、まず目に飛び込んできたものは…

ものすっごいホコリでしたw

PCの背面、特にファン周辺には、かなりのホコリが付着します。そして、ホコリはPC内部にまで入り込みます。それを目にしたわたしは「なんじゃこりゃああああああ!」と(深夜なので心の中で)ジーパン刑事のような悲鳴を上げました。まあ、ある程度それを予期していたから筐体を開けたくなかったのですがww

深夜にホコリを吸って咳き込み、マスクをつけて、それらを掃除しながらマザーボードを確認します。グラボは、マザーボードに刺さった状態で、本体背面とはネジで固定してあり、それを外すにはドライバーが必要です。わたしの場合は故障が深夜だったこともあり、すぐにはドライバーを用意できなかったため、グラボ側に刺さっていた電源ケーブルを引っこ抜くことにしました。

うちのPCの写真ではありませんが、こういう形状です(写真: photoAC)

うちのPCの写真ではありませんが、こういう形状です(写真: photoAC)

こういうマザーボードに直接手が触れる作業を行うにあたって、絶対に注意すべきなのは静電気です。冬場は特に帯電していることが多く、静電気がマザーボードを直撃してしまうと、グラボどころではありません。PCそのものが死んでしまいます必ず静電気を除去してから触れるようにしましょう。

静電気の除去=金属部分に触れる、静電気防止リストバンドを着けるなど
グラボへの電源供給を止めて、PC本体のフタを閉めたわたしは、内蔵グラフィックス側とディスプレイをHDMIケーブルで接続して電源を入れました。ディスプレイには無事に青ランプがつき、見慣れた起動画面が表示されました。やはり故障はグラボのみであり、PC本体は無事だったのです。
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インテルのドライバーを入れる

画面が映りはしたものの、1台は内蔵グラフィックスには対応していないDP(Display Port)ケーブルしかなかったため繋いでいませんが、HDMIとD-subで繋いだ2台のディスプレイのうち、1台しか映っていません。

2025/5/6追記
「内蔵グラフィックスには対応していないDP」と書きましたが、これは単にDPポートがうちのPCには備わっていなかっただけです。ポートがある機種なら使えます。もうひとつ、VGAポートはあるものの、VGAケーブルは家に残っていませんでした。

Windowsが起動後に、スタートメニュを右クリック→デバイスマネージャーディスプレイ アダプターの項目を見たところ、「Microsoft 基本ディスプレイ ドライバー」という表示がありました。これは、ディスプレイ用のドライバーが入っていない場合に最低限の表示を行うためのもので、マルチディスプレイには対応していないようです。もともと内蔵グラフィックス用に、インテルのドライバーが入っていたはずですが、おそらくメーカー側でゲーミングPCとしてカスタマイズする際に削除したのでしょう。

入っていなければ、入れれば良いのです。画面さえ映ればどうにかできるルナクルです

インテル® ドライバー & サポート・アシスタントというサイトを開くと、インテル社のCPUを使用している場合に限り、必要なドライバーを自動的に検出してくれるので、そのまま提示された「インテル®グラフィックス – ウィンドウズ® 10 DCH ドライバー」と「Windows* 向けインテル® Graphics Driver」をインストールして再起動したところ、無事に2画面とも映るようになりました。

これで、ひとまずこのPCを使用することはできるようになりました。違いは、グラボを認識していないため、ゲーミングPCが「ただのPC」にダウングレードされてしまったことくらいですw

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ドラクエ10の動作について

グラボがないゲーミングPCは、いわば翼をもがれた天使みたいなものですw

とはいえ、ブラウザでネットサーフィンしたり、YouTubeで動画を見たり、といったことについては、これまでと何も変わらない状態でできました。特に重いということもありません。問題はゲームです。

ドラクエ10の動作が最も気にかかるので、「最高品質」でログインしてふつうに遊んでみました。パニガルムなど、一部で多少カクつくような状況は確認しましたが、じゅうぶん実用レベルで遊べました。

ベンチマークソフトの結果。「最高品質」でも「普通」のスコア

ベンチマークソフトの結果。「最高品質」でも「普通」のスコア

2019年の結果。やはりこれだけの差は出ますw

2019年の結果。やはりこれだけの差は出ますw

わたしのPCに備わっている内蔵グラフィックスは「Intel® HD Graphics 530」というものです。

Windows版の「必要環境」として、公式サイトには「Intel® UHD 630 Graphics(CPU内蔵グラフィックス)VRAM 256MB 以上」と記載されているので、おそらく最低限の基準すら満たしていないと思われますが、それでも「最高品質」できちんと遊べる程度に動作はしています。

ところが「標準品質」にした2垢で試してみたところ、スペック不足を顕著に感じる結果となりました。

ログインして、ガタラ住宅村にいる状態では、前画面(選択されたウィンドウ側)のキャラクターは特に問題がなく、それ以外のウィンドウ側にいるキャラクターの動きが少しカクつく程度でした。

フィールドや、他のプレイヤーキャラクターが複数いる状態の町に出ると、動きが緩慢になり、フィールドでのバトルに関しては、前画面のキャラクターは問題なく操作できるものの、もう一方のキャラクターは動きがスローモーションになり、コマンド選択の際もかなりのラグが目立つ状況になりました。

しばらくは複垢封印か、遊ぶ場合はSwitchと併用で行くしかないかなといった状況です。

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おわりに

わたしはもう何年もの間、ドラクエ10を中心に人生が回っているような生活をしていますからw、PCが使えないのは文字通り死活問題なのですが、あと数ヶ月程度で多少の臨時収入が見込めるため、その際に新PCを購入する予定を立てていた、まさにその矢先にこういう事態が起きて、大いに焦ることになりました。

ドラクエ10のプレイヤーの中には、ゲーミングPCを使っている方も多いと思います。ある日突然、そのゲーミングPCの要ともいうべきグラボが故障してしまった場合、どのように対処すれば、一時的にではあってもPCを使える状態に戻せるのかということを、今回は経験に基づいてまとめてみました。

それと同時に、やや古めのグラボ非搭載PCであっても、複垢でなければ実用レベルで遊べるということも、今回のトラブルを機に知ることができました。

ゲームは日々進化していて、たとえばFF14なども、わたしがエオルゼアへ初めて足を踏み入れた2016年には、快適に遊べていたPC環境であっても、近年のバージョンでは動作に難がありましたし、美麗な映像が多いゲームなので、使用容量も増える一方です。それが、わたしがあちらの冒険を中断せざるを得なかった最大の原因だったりするのですが、ドラクエ10は、10年前から相当な進化を遂げているのに、10年近く前のPCでもふつうに遊べているわけで、それは考えてみればすごいことだなぁと改めて感じました。

しばらく非ゲーミングPCとなった愛機で我慢しつつ、もう少しの間がんばってほしいと願うばかりですw

PCが使えないとブログも書けませんしw

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