はい、たいへんご無沙汰しておりますw
ここしばらくリアルの方で色々と忙しく、FF14に全くインできていないのは言うまでもありませんが、ドラクエ10についても、せいぜい週1~2日のどわこ業務くらいしかできておらず、一応メインキャラの1人であるはずのわたし・ルナクルも、Ver.6.0のストーリーをクリアした後、しばらく放置プレイされているような状況です。
こんなことを書くと怒られそうですが、わたしは実のところ仕事中(勤務中)が一番ヒマで、むしろ帰ってからの方が忙しいという生活です。平日昼間は会社勤めしつつ、夜はいずれ独立を果たすための準備などをコツコツやっているわけですが、そちらが思うようには進まず、どうしてもゲーム時間が削られる原因となってしまっています。
さすがに勤務中ゲームするわけにはいきませんが、なんせヒマなもので、こういう駄文を書くくらいのことはできます。どうせなら勤務中に…ゴニョゴニョ…ということで(自粛)、このサイトの更新も長く止まっていたことですし、のんびりと再開していきたいと思っています。
さて、つい先日Twitterで「#ドラクエ10はじめてみた」というハッシュタグを使ったプロモーションが展開され、「スペシャルムービー」なるものが公開されました。
問題はその「スペシャルムービー」の中身なのですが…
ちょっと想像の斜め上に向かってぶっ飛んでいくような内容でしたw
40秒程度なので、まずはご覧ください。
\スペシャルムービー公開中‼️/
【モーニングルーティンinドラクエ10】仲間と冒険して、強いモンスターと戦って、世界を救って。
忙しいときにも欠かせない、私の朝の習慣をご紹介します😌💕#DQ10 で毎日にうるおいを✨無料体験版はこちら👉https://t.co/mgHA3sdqsM#ドラクエ10はじめてみた
— ドラゴンクエスト宣伝担当 (@DQ_PR) February 25, 2022
内容はご覧の通りなんですが、もしかすると、いつか動画ごと消してなかったことにされる可能性もなきにしもあらずですし、一応このえるこさんのセリフだけ書き起こしてみますね。太字マーカーは動画内で強調されている箇所です。
「みなさん おはようございます」
「今日はドラクエ10の モーニングルーティンを スタートしていきます」
「起きてからまず一番に白湯を いただきます」
「はあー しみわたるー!」
「そのあとは ちょっとランニング」
「太陽の光が 気持ちいいです」
「ちなみに今日の洋服は お気に入りのこれです」
「かわいくないですか?」
「あ、モンスターに出会っちゃったら、ついでに倒しちゃいますね」
「メラゾーマ」
「うんっ」
「ドラクエ10はじめてから 毎日がうるおってます!」
「いえい!」
(これに続く無料体験版の案内は省略)
最初に観たときは目がテンになりましたw
ドラクエテンだけに…
うーくっくっく……
なんでもありません←
この動画が作られた理由は?
これは先週の金曜~土曜にかけて(だと思いますが)、Twitterに「プロモーション」として掲載されたツイート内で公開されたものです。
つまり、スクエニさんがTwitter社に広告費を支払って、このツイートと動画をTwitterユーザーに見てもらい、実際にドラクエ10を遊んでいるプレイヤーには「#ドラクエ10はじめてみた」のハッシュタグでツイートしてもらうことで、ドラクエ10の楽しさを訴求してプレイヤーを増やそう(ドラクエ10を買ってもらおう)と企図したものだと考えられます。
ドラクエ10というゲームも、当然ながら営利を目的としたサービスとして展開されています。サービスを今後何年も続けるに足るだけの課金プレイヤー数は、現時点では十分に確保できていると思われますが、既存プレイヤーというのは、この先も確実に減っていきますから、新規プレイヤーを取り込むことも重要です。
ある程度の年齢で、もともとドラクエ10(オンラインゲーム)に興味があった人であれば、もう既にドラクエ10の冒険を始めている(あるいは始めた後に休止、引退した)と考えられるでしょう。となると、新規プレイヤーとして期待できるのは、ざっくりと区分するなら、次のような人たちになるのかなと思われます。
- ドラクエ10のサービスがスタートした時点では興味がなかったが、その後のスマホゲームなどを通じて、オンラインのドラクエに抵抗感が少なくなった層
- ドラクエ10のサービスがスタートした時点ではまだ幼く、その後にドラクエ11やドラクエウォークなどのナンバリング、外伝系作品でドラクエというものを知り、親しんだ層
- ゲームは好きだがドラクエを知らない層
- ゲームもドラクエもほぼ知らない層
さて、それでは今回の動画は、どの層に向けたものなのでしょう?
じつはそこが謎なのですw
既存プレイヤーの反応
今回の「モーニングルーティン」動画は、誤解を恐れず言ってしまえば、まるで「一般のドラクエ10プレイヤーがギャグで作りそうな内容」だと、わたしは思っています。いわば「公式がネタを提供した」ようなものです。
この動画が公開されてから、良くも悪くもプレイヤーの間で話題になりました。
いわゆるTwitter民にはとても面白い人が多いので、さっそくこの動画のパロディが大量に作られたりもしました。中でも笑ってしまったのは、人気ブログ「ヨモゲーム」でおなじみ、よもぎさんの作品です。元の動画が公開された日の夜にはアップしているという仕事の早さw
【ドラクエ10】どわこのモーニングルーティン https://t.co/8dPHrjF9Df @YouTubeより #ドラクエ10#ドラクエ10はじめてみた
— よもぎ@バーチャルどわこ (@ymgluck) February 25, 2022
その一方、この動画をそのまま「好意的」にとらえた既存プレイヤーは、ツイートなどを眺める限りでは、ちょっと少ないような印象も受けました。
これまでのドラクエ10のプロモーションといえば、骨太のストーリーをたっぷり遊べる「終わらないドラクエ」を前面に出したものか、初心者大使に代表されるように、たとえゲームやドラクエのことを知らなくても「気軽に始められる」点を強くアピールしたものが多かった気がします。
今回の動画は、主人公はプレイヤーではなくエルフ女性(えるこ)であり、「モーニングルーティン」も、別に日替わり討伐やキラキラマラソンといった、「プレイヤー自身の日常(日課)」を指しているのではなく、「白湯をいただいて、フィールドを走って、おしゃれして、ついでにモンスターを倒す」という、いわば「架空の日常」を示しているわけです。
これまでのプロモーションを「正攻法」だとすれば、今回は少し奇をてらって「カジュアル」を前面に押し出したのでしょう。
今回、なんでそんなことをしたかを考えれば、ひとえに「正攻法ではプレイヤーが増えなくなった」このことに尽きると思います。
ドラクエ10は「10年前」のゲーム
ドラクエ10は2012年にサービスが開始したゲームです。今から10年前。当時10歳だった小学生も今年はたち。実際に中高生の頃に知り合ったフレンドさんも何人かいますが、彼ら、彼女らもすでに成人しています。おそろしい話ですw
一方、ゲームの技術は日進月歩です。ドラクエ10が最初に発売されたゲーム機はWiiでした。Wii Uが日本国内で発売される4ヶ月前です。つまりゲームプログラムの根幹部分はWii基準で作られていて、それに改良を加えながら現在に至っていると見ていいでしょう。
2013年9月にはWindows版が発売されますが、その翌月にWindows 8.1がリリースされた、そのくらいの時期です。それほど昔に原型が作られたゲームがドラクエ10であり、最新のスマホ、Steam、PS5などで超高画質なゲームを楽しんでいる人たちからすれば、ドラクエ10は少し古く見えてしまっても、仕方ない面はあります。
しかしながら、FF14もその点については同じで、旧FF14が2010年、そして新生がリリースされたのが2013年です。グラフィックなどは、その後のFF15、FF16等に比べれば見劣りする部分はあるでしょう。それでも、プレイヤー数を全世界で伸ばし続けているばかりか、段階的に高画質化を行う旨が先日発表されました。
それでは、ドラクエ10のグラフィック品質はWii版当時のままなのか?といえば、決してそんなことはなく、拡張パッケージが発売されるごとに、フィールドやムービーなどのグラフィックもどんどん美しくなってきていますし、プレイヤーキャラクターのグラフィックが粗かった問題についても、2017年に抜本的な改良が実施され、アイコンも3D表示になるなど、地道な改良は行われています。ただし、古いバージョンで作られたフィールドなど、既存部分に手を加えるほどの余裕は現状ないようです。
一番上の写真は解像度からも「古さ」がよく伝わると思いますが、2枚目、3枚目はパッと見では差がわからないかもしれませんね。2017年にPS4版/Switch版の発売にあわせて行われた高画質化では、主にキャラの見た目(とくに顔、手指)が変更されました。プレイヤーキャラクターだけでなく、大半のNPCが登場するムービーなどでも、手をアップにするとクリームパンと揶揄されるほどに画質が粗かったのですw
運営さんもたいへん
ドラクエ10は、10年前に作られた「古いゲーム」であると同時に、現在も拡張が続けられ、運営されている「現役のゲーム」でもあります。現役である以上、プレイヤーを劇的に増やすことは難しくても、できるだけ減らさないようにしなければなりません。既存プレイヤーの引退が後を絶たず、新規プレイヤーも全く増えない状況が続けば、それはサービス終了を意味します。
FF14が、同じように10年近く経った現在でもなお、プレイヤー人口が増えているその理由は、もちろんゲームそのものが非常に魅力的で面白いということもありますが、世界同時展開という点も大きいでしょう。FFシリーズは世界的にファンが多い作品ですし、最初から世界展開を想定して運営されているため、ローカライズ対応も完璧です。さらに時代に合わせた画質向上も計画するなど、今後まだ10年規模で運営を続けていく覚悟も自信も、十分に持って当たっているように見えます。
ドラクエ10、というよりドラクエシリーズ全体の弱点は、海外で非常に弱いことです。
唯一、ドラクエ10を海外で展開していたのが中国ですが、それも数年前に終了してしまいました。ただし、これは不人気うんぬん以前に、簡単にいうなら「言論の自由のある国」で作られたゲームを、「実質的に言論の自由のない国」で運営することの難しさも背景にはあったと考えられます。シナリオライターにその意図がなくても、仮に「中国共産党政権を揶揄した内容」と当局に判断されてしまうとそれだけでアウトという、そういう国なのです。そして実際、中国国内におけるゲーム業界は、大規模な規制により大変な状態になっているのは報道の通りですので、ここでは割愛します。
今後のドラクエシリーズ自体は、主に欧米への海外展開も視野に入れていくでしょうが、ドラクエ10に関しては、徹底的に国内向けに特化したサービスとして、今後も継続されていくと考えられます。
そうなると、限られた日本国内のゲーム市場で、サービスを長期的に継続していかなければならないわけです。そのためには新規プレイヤーの獲得は必須でしょう。
今回「モーニングルーティン」動画が公開されて、おそらく運営さんの元には様々な批判が寄せられたことは想像に難くありません。「気持ち悪い」「ふざけるな」「我々のドラクエ10をなんだと思ってるんだ」などなどw
ただ、ですね。
今回こういうプロモーションが行われたのも、運営さんは必死だからだと思うのです。
10年前に発売されたゲームのプレイヤーを増やすことなんて、そう簡単なわけがありません。
新規プレイヤーを増やすこと。
既存プレイヤーに盛り上げてもらうこと。
引退・休止プレイヤーに帰ってきてもらうこと。
それらの成否が、サービスを今後も長く続けられるかどうかにかかってきます。
今までのやり方でうまくいかないなら、こっちの面をアピールするのはどうか、と試行錯誤されているのではないでしょうか。
こういうプロモーションが出たからといって、わたしたちがプレイしているドラクエ10のゲーム性が変わるわけでもありません。ストーリーを楽しむのもよし、バトルを楽しむのもよし、おしゃれをするのもよし、写真やハウジングを楽しむのもよし、朝からランニング(キラキラマラソン?w)するのもよし…
そんな十人十色なゲームがドラクエ10なのです。
このえるこさんの「モーニングルーティン」だって、楽しみ方のひとつにすぎません。
運営さんや広報さんに「何を考えているんだ」と批判するのは簡単なことですが、それなら一体どうすれば新規プレイヤーが増えるのでしょうか。
そんな難問に立ち向かいつつ、なんとかしてプレイヤーを増やそうと試行錯誤されている点については、わたしは温かい気持ちで見守っていきたいと思っています。
その上で繰り返し書いておきますが…
今回のプロモーションが、どういう層への訴求を図ったのか、やっぱり謎のままですw
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