2024年「ドラクエの日」

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DQ10アストルティア雑記
2024年「ドラクエの日」

2024年「ドラクエの日」

先日、スクエニHDが「特別損失221億円」に関する発表を行い、それについて記事を書きました。

今回は、その記事の「後日談」的な内容となります。

毎年5月27日は「ドラクエの日」と呼ばれています。1986年にファミコン版「ドラゴンクエスト」が発売された日で、2024年で発売から38年を迎えました。この「ドラクエの日」には、ドラクエに関する様々な発表が行われることが多いため、朝から楽しみにしていた方も多いようです。

その中でも、製作発表から3年近くにわたって全く音沙汰もなく、特別損失の件もあって「開発中止」の噂すら流れていた「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」(ドラクエ12)と「ドラゴンクエストIII そして伝説へ… HD-2D版」(ドラクエ3 HD-2D)の続報に注目が集まっていました。

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ドラクエ12の開発状況は?

まず結論から申しますと、ドラクエ12については「開発中」であることが判明しました。

それだけ?

はい、それだけですw

それも、スクエニからの正式発表ではなく、堀井雄二さんがXで次のようにポストされたのみです。

前回の記事で、わたしは「ドラクエ12の開発が相当なレベルで難航しているのは間違いないだろう」と書きましたが、製作発表から3年が経過した日に出されたコメントがこれだけしかないというのは、やはりそのような開発状況であるようにも感じられます。

そして、堀井さんのポストとほぼ同時刻に、ドラクエ10の前プロデューサーで、ドラクエ11のプロデューサーも務めたスクエニ取締役の齊藤陽介さんが、次のようなポストをしています。

齊藤さんは、前回の記事でも触れましたが、一部報道で三宅有さんの後任として「ドラクエ責任者に就任する」とされていた人物です。

ドラクエ10のプロデューサーを2018年に退任されて以来、少なくとも表向きは、ドラクエ関連でプロデュースなどの仕事には携わっていませんでしたので(超DQXTVにゲスト出演したことはあります)、その齊藤さんが堀井さんと打ち合わせをしたということは、つまり報道にあった「ドラクエ責任者への就任」を裏付けるとも解釈できますし、ドラクエ12のプロデューサーに就任されたという見方もできます。

ドラクエ11のときも、齊藤さんは当初プロデューサーではなく、開発が難航してから就任要請を受けて、途中から就任されたという経緯がありました。(その詳細は下記の参考リンク参照)

ドラクエ12でも同じような状況に陥り、齊藤さんが呼ばれた…という線はいかにもありそうな話です。ちなみに齊藤さんご本人は、上のインタビュー内(1ページ目)で次のように発言されています。

『ドラゴンクエストXII』を作る人は、相当に大変だと思うよ。

このインタビューの時点(2018年)では、まさかご自身が手掛けることになるとは考えていなかったのでしょう。そのため少し他人事に読めなくもないですが、「齊藤さんはやりたくないんですか、『ドラクエXII』のプロデューサーは?」と聞かれて、次のように答えてもいます。

逆にそういうもののほうがやってみたいと思うぐらいだけど、でも今は……。これは会社の役員の立場としては言えない発言なのかもしれないけど、『ドラクエ』や『ファイナルファンタジー』というのは、若い人たちが力をつける場だと思う。

もっとも、齊藤さんが堀井さんと何か打ち合わせをしたことは事実ですが、それがドラクエ12であるとは発表されていません。ただし堀井さんが「さっきまで」ドラクエ12の打ち合わせをしていたとポストされた直後、齊藤さんが「打ち合わせ」に言及しているため、ドラクエ12である可能性は濃厚です。

ドラクエ12について、2024年5月27日に明らかになった事実を、再度まとめておきます。

    • 引き続き開発中であること
    • 齊藤陽介さんが何らかの形で関わっていること

繰り返しますが、本当にこれだけですw

「ドラクエの日」の発表としては物足りない気もしますが、結果的にすぎやまこういち先生、鳥山明先生の遺作となってしまった作品でもあり、堀井さんもこれまで以上に力をこめて制作しておられるでしょう。実際の発売はまだまだ先になるでしょうが、楽しみに待ちたいと思っています。

レジェンドのみなさまと♪

レジェンドのみなさまと♪

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ドラクエ3 HD-2Dの開発状況は?

ドラクエ12と同じ日に製作が発表され、3年間同じように音沙汰がなかったドラクエ3 HD-2Dですが、こちらはようやく、その対応機種が発表されました。

それだけ?

はい、それだけですww

上のムービーでは「The Quest Begins.」という文字とともにロトの紋章が表示され、対応機種は Nintendo Switch / PS5 / XBOX SERIES S / Steam (Windows) となっています。

発売日は明かされていませんが、3年前の時点で、すでにある程度のゲーム映像が公開されていたこと、ポスト内容に「もうすぐはじまりそうだ」という言葉があることから考えれば、少なくともドラクエ12より前、どれだけ遅くなったとしても来年の「ドラクエの日」までにはリリースされるでしょう

ここまで発表しておいて、今からさらに1年以上かかるようなら驚愕しますがw

ただ、ムービー中に「HD-2D」の文字はあるものの、どこにも「ドラクエ3」とは書かれていません。かといって、これが「ドラクエ3 HD-2D」と全く関係のないゲームとも考えづらいので、もしかするとドラクエ1~3をまとめてリメイクするのではないか、と観測されている方もいるようです。

Windowsでは、かつてドラクエ11Sが発売されていますが、ロト三部作がPCでプレイできるようになることは、今までありそうでなかったので、Steamで出るのは朗報だと思います。あわよくば天空シリーズなども展開していってほしいところですが、今回のリメイクの成功次第になるでしょう。

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スマホゲーム2作品の終了など

先に「ドラクエの日」に発表された2タイトルについて書きましたが、実は「特別損失221億円」の発表から「ドラクエの日」までの間に、いくつかの動きがありました。

まずは5月13日、2024年3月期の決算発表が行われました。すでに特別損失は織り込み済みで、それが発表された直後の株価は上がってすらいたのですが、FF16などの販売不振もあって「デジタルエンタテインメント事業」の利益が4割減少、スクエニ全体の営業利益は約26.6%減少、特別損失を含めた最終利益は約69.7%減少と、かなり悪い内容となっており、翌14日の株価は1,000円近く急落。その後もじわじわと下げ続けています。

さらにその翌週5月23日には、スマホアプリ「ドラゴンクエストけしケシ!」(2021年12月~)「ドラゴンクエスト チャンピオンズ」(2023年6月~)の両タイトルが、7月でサービス終了することが発表されました。

スクエニのスマホゲームは、総じて短命であることが有名ですが、それは「ドラクエ」ブランドであっても例外ではなく、すでに終了したタイトルも複数あります。特に「チャンピオンズ」に関しては、ベータテストを経て昨年6月にサービスを開始したばかりでした。

わたしは個人的に(このブログでは何度も書いていることですが)、いわゆる「ガチャ課金のゲーム自体に否定的なため、ドラクエ関連であっても、スマホゲームは基本的にやりません。ドラクエ10とのコラボもあった「ウォーク」や「星ドラ」など、少しだけ遊んでみたゲームもありますが、どれひとつとして継続できていません。まあ、結局スマホゲームは肌に合わないのですw

わたしのような、時代についていけないプレイヤーは少数派だとしても、どのゲームであっても、課金するからには、できるだけ長く遊びたいという方は多いのではないでしょうか。

こんなわたしも、かつてとあるスマホゲームに、ドラクエ10へのインが激減するほど熱中したことがありました。ドラクエ10の初代ディレクター、藤澤仁さんが手がけた「予言者育成学園」です。このゲームは大好きだったのですが、わずか2年ほどでサービスが終了してしまいました。わたしはもともと「基本プレイ無料」のガチャ課金ゲーム自体に否定的ではあったものの、スマホゲームにほとんど手を出さなくなった決定的な理由は、このゲームが短命に終わってしまったことによる喪失感とも言えます。

スクエニのスマホゲームは、1~2年で終わる短命のものが非常に多く、「1~2年程度で終了させることまでが事業計画の範囲内であり、課金による短期的な利ザヤを稼ぐために、わざとそうしているのではないか」という見方すらあります。確かにそういう運営方針のゲームメーカーもあるでしょう。短期だろうと儲かればそれでいいという考え方ですが、それを繰り返していると、間違いなくユーザーの信頼を失います。「どうせ短期で終了するのだから、課金する意味がない」と、課金を思いとどまってしまったら、結局運営は成り立たないのです。

以前の記事で「基本プレイ無料」のゲームが乱立する状況が続くと、粗製乱造を生むと危惧していると書いたことがありますが、スクエニの短命ゲームはまさにその状況に陥っているように感じています。

ゲームの開発や運営の方々は、それぞれ一生懸命に仕事をされているとは思いますが、早く終了するということは、課金プレイヤーが減少しているからに他ならず、それはゲームに魅力がないためにプレイヤーが離れたり、早期終了が懸念されるなどで、課金しようという気持ちが起きないことも原因でしょう。新作をどんどん出すのはいいですが、短命という負の連鎖を断ち切れないと、長期的には大きなマイナスではないでしょうか。

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スクエニは「ドラクエ」ブランドの上にあぐらをかいていませんか?

スクエニが巨額の特別損失を出したというニュースが流れ、しかもその内容が「コンテンツ廃棄損」ということで、ドラクエ12やドラクエ3 HD-2Dなどの開発もストップするのではないか、と一部で囁かれたりもしましたが、やはりこの両タイトルに関しては「コンテンツ廃棄」と無関係だったようです。

ただ、ドラクエのスマホゲームが2本続けて短命に終わってしまうなど、課題も多く残されてはいます。「ウォーク」などは今も堅調のようですが、「ドラクエ」というブランドにいくら人気があるとは言え、その人気の上にあぐらをかいたような姿勢が垣間見えることもあるようにも感じています。

今年の「ドラクエの日」は、期待されているドラクエ12などに関して、あまり目立った発表は行われず、やや期待外れではありましたが、この日にあわせたセールや物販なども発表されました。

その中に「じゅもん100Tシャツ」というものがあります。これはグラニフとのコラボで発売されるようで、黒地のTシャツに「メラ」などのじゅもんがプリントされただけという、非常にシンプルなものです。このTシャツが発表されて、「かわいい」とか「ほしい」とか、好意的な感想もいくつか目にしたのですが、わたしの感想としては、このTシャツの価格が3,500円というのを見て、思わず……

ぼったくり!?

そうつぶやいてしまいましたw

わたしはあまり、リアルのファッションなどに興味がないこともあり、このデザインを見たとき、500円くらいで売られているTシャツに自分でプリントや刺繍するなどすればいいのでは?と思ってしまいました。それほど独創性も感じないデザインだったのです。だって「メラ」とか書かれているだけなんですからw

何と言いますか、こんなシンプルで簡単に自作できそうなTシャツであっても、「ドラクエファンなら多少高くても買うよね?」という、ファンに対する甘えみたいなものを感じてしまうのです。

サービス終了するスマホゲーム「けしケシ」にしても「チャンピオンズ」にしても、ドラクエのブランドを付けるだけで課金プレイヤーが増えるはずだというような、どこかおごりのような気持ちがありませんでしたか?と、運営さんには問いたいところです。

これらのゲームはプレイしていないので、ゲームの面白さ自体に関する評価はできませんが、早期にサービス終了せざるを得ないほど支持を得られなかったということは、ゲームを好意的に評価した人が少なかったということです。仮に凡庸なゲームでもドラクエ印をつければ売れる、みたいな気持ちがどこかにあったのだとすれば、そういう姿勢を改めないと、また同じことが繰り返されるのではないかと、わたしはそこが心配です。

ドラクエシリーズが人気を得てきたのは、堀井雄二さんが全力投球で作ってきたからです。そして堀井さんは現在、ドラクエ12に心血を注いでおられます。だから、ドラクエ12については、発売がいつになるかわからない状況にはやきもきしつつも、ゲームそのものの面白さについては何も心配はしていません。なぜなら堀井さん自身が陣頭指揮をとって制作にあたっているからです。

だけど、スマホゲーム、さらにはドラクエ10に関しても、堀井さんが関与する度合いは相対的に低いでしょう。重要事項の決定はされていても、制作自体はスクエニに任せているはずです。ドラクエはスクエニにとって間違いなくドル箱コンテンツでしょうが、多種多様なゲームが溢れる現代ですから、面白いものが生み出されなければ人気に陰りも出てきます。「ドラクエだから何でも売れる」みたいな気持ちで作っていると、いずれプレイヤーには見透かされてしまうでしょう。

ちょっとスクエニに対する苦言になってしまいましたが、せっかくの「ドラクエの日」に発表された目玉のひとつが、あのTシャツだったというのは、軽く失望を覚えてしまいましたのでw

まあ、ドラクエ12もドラクエ3 HD-2Dも、開発が継続されていることがわかったのは良かったです。さすがに開発中止はあり得ないとは思っていました。ただ、会社としての利益が大幅に減少している現在、決して楽観できる状況とはいえず、万一、ドラクエ12でさえも商業的に失敗するようなことがあれば、ますます危機的な状況に陥ってしまう可能性はあります。ドラクエ10を安定して遊び続けるためにも、注視していきたいところです。

ローラ姫とアレフガルドにて♪

ローラ姫とアレフガルドにて♪

     
DQ10アストルティア雑記

この記事へのコメント

コメント

  1. アバター画像 匿名 より:

    FF14マンセーってことかな?

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