Ver.2期間の大型アップデート
前項ではしたり顔で語っているわたしですが、この当時はれっきとしたオンライン初心者です。新パッケージVer.2の発売というのは、そもそも購入したゲームに新たなストーリーを追加するなんて未知の経験でもありましたし、レンダーシア大陸へ渡るオープニングムービーも非常にワクワクさせられたものでした。
追加パッケージの発売で、その最初のバージョンに、メインストーリーをどこまで盛り込むかという点については、ゲームにより異なります。FF14では、最初のバージョンでメインストーリー全体の7~8割くらいのボリュームをどーん!と出して、その後2年ほどにわたるアップデートでは、そのストーリーの続きが描かれるものの、ボリュームは少なめです。(その分、それ以外のバトルコンテンツなどを多く盛り込みます)
ドラクエ10では、メインストーリーを5~6回に分割して、大型アップデートごとに続きをリリースするという方法が、Ver.2時代から現在に至るまで取られています。そのため、発売日に有給をとってじっくり夜まで遊べば、追加されたメインストーリーをクリアできてしまう、そのくらいのボリュームではあります。(逆にFF14は、新バージョンのメインストーリーを1日で終わらせることなど、まず無理ですw)
とはいえ、Ver.2時代はそれも手探りだったことがうかがえます。必ずしもストーリーの分量は均等ではなく、最終のVer.2.4に至っては、ほぼラストダンジョンとバトルのみでした。
それに加えて、歴代のディレクターの中でも、りっきーは特にスケジュール調整や人員確保に相当苦労されたのではないでしょうか。DQXTVで見るたびに痩せていきましたし、どんどん白くなっていきました…w
アップデート間隔は、Ver.1.5後期→Ver.2.0に関しては、追加パッケージの発売と思えないほどに短く、わずか4週で、リリース後も目立った不具合もなく順調でした。当初スケジュールが発表されていた通りに、そこから12週でVer.2.1をリリースすることになるのですが、ここから前~後期に分けて、7週ごとのアップデートに方針が急遽変更になります。
しかも、Ver.2.1前期のリリース当日、前代未聞の不具合の嵐に襲われてしまいます。Ver.1時代は最後発プレイヤーなので、わたしの記憶にある「ドラクエ10のマタメンテ時代」は、このVer.2.1前期の印象が非常に強いです。どのくらい大変な状況だったかを端的に書きますと、アップデートが2014年2月27日(木)11:55に行われ、頻繁に緊急メンテナンスが実施された上、これに関わる最後の緊急メンテナンスが完了したのは3月1日(土)18:50でした。この2日以上にわたって、ログインできない、遊んでいても落とされるという致命的な不具合が頻発してしまったのです。
Ver.2.1前期のアップデートで起きた不具合だけではなく、3月1日からは「アストルティア・ナイト総選挙!」まで開始され、そこへのアクセスも集中したことにより、さらなる問題が発生してしまうという、まさに運営さんにとって阿鼻叫喚状態だったことが想像できます。もちろんプレイヤーも怒って提案広場などで次々に書き込みを行いますから、ついには冒険者の広場ごと閉鎖されるという事態にまでなりました。
さらにVer.2.2前期では、期待されたメインストーリーの追加が間に合わないという事態に陥り(ストーリーに関わる「王家の迷宮」の実装に時間を要したため)、ストーリーの続きはVer.2.2後期に持ち越されてしまいます。つまりストーリーを楽しみにしていたプレイヤーは、21週も待たされることになったのでしたw
- Ver.2.0
メインストーリー、Lv80解放、まもの使い、仲間モンスター、カジノ、ピラミッド、アクセサリー部位追加など - Ver.2.1前期
メインストーリー、どうぐ使い、釣り、かきおきメモ、ドルボードプリズム、調理職人追加など - Ver.2.1後期
120スキル、スペシャルふくびき、クエスト追加など - Ver.2.2前期
130スキル、行商人の馬車、クエスト追加、コロシアムグランドオープンなど - Ver.2.2後期
メインストーリー、王家の迷宮、クエスト追加など - Ver.2.3前期
メインストーリー、飛竜、週替わり討伐、クエスト追加など - Ver.2.3後期
140スキル、モンスターバトルロード、バシっ娘、クエスト追加など - Ver.2.4前期
メインストーリー、Lv85解放、クエスト追加など - Ver.2.4後期
150スキル、妖精の姿見、ドルゴール、10連ふくびき、クエスト追加など
上記は例によって細かい点(ピラミッドの霊廟追加、仲間モンスターの追加など)は省略していますが、Ver.2時代に追加されたコンテンツや便利機能の多くは、実装から7~8年となる現在でも広く遊ばれ、利用されているものが非常に多いです。Ver.2とは直接関係ありませんが、ドラクエ11でも「ふしぎな鍛冶」として実装された、職人用ミニゲームも、チーフプランナーだったりっきーのアイディアです。
当初の予定とは異なり前・後期制になってしまったり、ストーリーが後期に持ち越しになったりした点など、りっきーのスケジュール管理に問題がある、と思われた方もいるかもしれませんが、りっきーというディレクターは、とにかく妥協を許さない人だったようにわたしは思います。
とにかく面白いもの、ご自身が納得するものを作りたい。その情熱を人一倍持っていたんだろうなと。その情熱が、時にはスケジュールが押す原因となってしまった感は否めませんが、Ver.2のストーリーをサブキャラで改めてプレイしても、とても面白かったです。シナリオの素晴らしさはもちろんですが、りっきーのディレクションも良かったんだろうなと思っています。
りっきー体制では、結構思い切った変更もよくされています。それまで今一つだったオノを高MP高火力武器にしてみたり、プレイヤー視点で「これ不便だな」というようなインターフェイスを思い切って変更してみたり。他にも、「プレイ中は できる限り すぎやま先生の曲に包まれていたい。」(※) という個人的な思い入れから、夜もBGMが流れるようになったりもしました。これは賛否両論でしたけどねw
コメント
メチャ長文だったけど安西Dになってからverアップも安定してるのがよく分かりました
私も後発(ver4から)なのでver3まで一気にやった感想は先行組が言うような悪いものじゃ無いと思ってます
アプデの間隔は開発陣の負担考えたら4ヶ月〜5ヶ月置きでいいのかなって感じますね
ブレノスさん、コメントありがとうございます♪
改めて読み返しましたが、すさまじい長文ですねw
アップデート間隔とそのボリュームは、運営さんが理想としてやりたいことと、現実として可能なこととのせめぎ合いなんですよね。じっくり作る方が良いものができるとはいえ、間隔が空きすぎると、プレイヤーは前回の内容を忘れてしまいます。6.1→6.2の16週弱というのが落としどころかもしれませんね。