この「ドラクエ10 クエストガイド」は、そのクエストの概要(初回報酬など)、クリアまでの手順と動画、解説(感想、考察など)で構成しています。攻略手順では具体的なストーリー内容に触れてはいませんが、動画や解説をご覧になる際は、そのクエストおよび関連するメインストーリーなどのネタバレにご注意ください。
ドラクエ10 クエストガイド を初めてご覧になる方は、記載方法などの概要について「ドラクエ10 クエストガイド…のガイド」をご確認ください。
クエスト概要
※報酬などの内容は、動画収録時点のものです。
※リプレイ報酬、特訓ポイント報酬については説明を省略しています。
受注/クリア条件 | No.255「天魔復活」をクリア済み |
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シリーズ名 | ある孤児が見た空 |
依頼NPC | ドルワーム水晶宮 3階 D6 騎士団長室「ラミザ王子」 |
所要時間 | 15分程度 |
初回報酬 | ウルベア金貨: 1 経験値: 44768 / 名声値: 172 |
クエスト実装日 | 2013年 12月 2日 (Ver.1.5後期) |
クエスト手順
ドルワーム水晶宮 3階 D6 騎士団長室で「ラミザ王子」から受注
- ドルワーム水晶宮 4階 E4 にいる「カカレク」さんと話すとカットシーン(ムービー)
- レーナム緑野 H1 から シエラ巡礼地 へ行き、F4 にある橋を渡るとカットシーン
- モガリム街道 A5 にある モガレ修道院 に入るとカットシーン、その途中でクリア
上記「1」の手順後、「今すぐ シエラ巡礼地へ続く レーナム緑野の 祈りの宿まで 行きますか?」と、上記「2」の手順後、「今すぐ モガレ修道院まで 行きますか?」と、それぞれ確認されます。
戦闘の攻略
このクエストに戦闘はありません。
クエスト動画
クエスト解説
ドルワームの外伝クエスト「ある孤児が見た空」第5話です。
なんと、ドゥラ院長が行方をくらませてしまったそうです。ラミザ王子は、ドゥラ院長が生きる価値を失ったかのように考えて、「自分から 命を捨てるような 早まったマネ」をするのではないかと心配し、主人公にドゥラ院長に関する情報の聞き込みを依頼します。
4階にいたカカレクさんと話すと「ドゥラ院長なら 私 大地の箱舟に 乗り込むところを 見ましたよ。」と有力な情報を教えてくれます。
シエラ巡礼地の歌声の泉へ向かうと、そこにドゥラ院長がいました。彼は「花を摘みにきただけ」だと言います。ドゥラ院長が手にしていたのは「ここにしか咲かない 貴重な花」だという「シエラの花」でした。「この花を渡さなくてはならない人」がモガレ修道院にいるとのことで、ドゥラ院長は去って行きますが、ラミザ王子は「なにやら 胸騒ぎがします!」と、主人公たちもモガレ修道院へ向かうことに。
モガレ修道院に着くと、ドゥラ院長はシスター・ニニカさんにシエラの花を渡していました。この花は、かつてモガレ修道院にいる孤児たちがシエラ巡礼地まで遠足に行った際、ニニカさんが摘んで持ち帰ったのですが、世話係になったドゥラ院長がすぐに枯らしてしまったのだそうです。ドゥラ院長は「大人になったら その罪滅ぼしをしようと ずっと 思っていたんだ。」とニニカさんに話します。
その後、ドゥラ院長は「マザー・ヘレナは…… もう ここには帰ってこない。」と、ザグビナ遺構で起こったことを、かつての仲間たちに伝えます。修道院は悲しみに包まれ、ドゥラ院長は「キミたちに だまっているわけには いかなかった。だから それだけ 伝えにきたんだ。」「私のことを 恨んでくれて構わない。この修道院にも もう二度と 足を運ばない。本当に すまなかった……。」と告げて、立ち去ろうとしますが……。
ドゥラ院長は「オレが 自分の命を どうしようが勝手だ! キミに指図されたくはない!」と言い返しますが、ニニカさんは「……あたいも アンタに渡す物がある。」と、マザー・ヘレナさんに頼まれて、ニニカさんが代筆したという手紙を差し出すのでした。
ドゥラ。私の愛しい子。
私の身に 何かあったときのため
手紙を 残しておこうと思いました。あなたは 人一倍 正義感が強く
誰よりも 思いやりのある 優しい子でした。おなかを空かせた子がいたら パンを分けあたえ
お友達が ガキ大将に いじめられたと知ったら
わき目もふらず 飛びだしていった。そして 目の見えない 私を思いやって
いつも 私の手を引いてくれましたね……。
……しかし 手のアザに 気づいたときから
あなたは 変わってしまった。自分が ドルワームの王子であることを
みんなに 認めてもらうため
自分を押し殺し 必死に勉強をした……。まるで 王子でなければ
自分には 生きている価値がないとでも
感じているかのように……。そして 私は 風の便りで 耳にしました。
自分が 王子ではないと知った あなたは
ひどく落ち込んでしまったと……。けれど ドゥラ。
あなたは その手で 人のためになる研究をし
その手で パンを分けあたえ その手で……
目の見えない私の手を 引いてくれたのです。あなたの価値は 手のアザにあるのではなく
あなたの手 そのものにあるのです。これからも その手で
多くの人を 救いなさい。
あなたには それができるのですよ。
これを読んだドゥラ院長は泣き崩れてしまいます。
ええ、正直申し上げて、これをタイピングしているわたしですら目頭が熱くなりましたw
マザー・ヘレナさんは、修道院の子どもたちに「……あなたたちは 両親の愛情には 恵まれなかったかもしれない。でも 見守っていてくれる人は 必ずいる。その人たちのためにも いつでも 精一杯 生きなさい……。」と、いつも言っていたそうです。
ドゥラ院長は、わたしたち主人公と初めて出会った頃、自分が捨てられた王子だと思い込んでいたこともあって、ラミザ王子を見下したり、かなり傲慢な言い方をしていました。王子ではなかったことが明らかになった際は、父だと思い込んでいた国王に対して無礼なことを言ったこともあって、「もう二度と ドルワームの土を 踏みません。」と、一度は国を出て行こうとまでしています。
その際は、王女であったチリさんやウラード国王に引き留められ、院長を続けるように命じられたことで、その任に留まってはいましたが、「王子である」ことが自身の「生きる価値」だと思い込んでいた彼にとって、この挫折は言葉では言い尽くせないものだったことでしょう。
しかし、マザー・ヘレナさんは「あなたの価値は 手のアザにあるのではなく あなたの手 そのものにあるのです。」とドゥラ院長に言い切ります。太陽の石を魔瘴から作り出すことで、エネルギー問題を解決しようとしたのも、パッとしないラミザ王子に代わって国を治める立場になろうとしたのも、天魔クァバルナを自らの命を引き換えに封印しようとしたのも、すべては「人々のため」と考えたが故の行動でした。彼の一番の価値は「困った人を助けずにはいられない優しさ」であり、それをマザー・ヘレナさんは見抜いていたのです。
ドゥラ院長は「私は マザー・ヘレナと キミたちによって…… 生きることを ゆるされた…………。」と言って、ドルワームへ帰っていきます。まるで憑き物が落ちたような表情のドゥラ院長。これからも人々のための研究を続けてくれることでしょう。
さて、今回ご紹介したクエストは、Ver.1時代最後に実装されたものです。このクエストの実装から3日後、初となる追加パッケージ「眠れる勇者と導きの盟友」(Ver.2)が発売され、同時にそれまで長年にわたる開発、そしてリリース後の運営に携わってこられた藤澤仁ディレクターが退任されました。
Ver.1時代に実装されたクエストは、クエストナンバーを振られたものだけで全256話。さらに、2024年現在もプレイ可能な「神話篇」の17話+予兆クエスト2話を含めると、合計275話にもなります。Ver.6.5後期の時点で「神話篇」を含むクエスト総数は784話ですが、Ver.2以降については、メインストーリーに組み込まれたクリア必須の「ストーリークエスト」も含んでいることを考えると、その3分の1近くが、Ver.1時代の約1年4ヶ月で公開されたのは、驚異的なペースといえるのではないでしょうか。
Ver.1時代のクエストについては、次の記事で別途まとめています。
このクエストシリーズのクリアは、Ver.3のメインストーリー「いにしえの竜の伝承」の開始条件(スタンプカード「光るスタンプ」対象)となっています。「いにしえの竜の伝承」は「みなしクリア」でも進行できますが、今後、クリアが必須となるメインストーリーが実装される可能性もあるため、なるべくクリアしておくことをお勧めいたします。
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