アストルティア10周年 (3) Ver.4~5、そして20周年へ!

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Astoltia Side (DQ10)アストルティア10周年
 
この「アストルティア10周年」の記事では、過去バージョンの振り返りを行う過程で、一部ボスキャラクターの写真などを使用します。一部ストーリーの内容、ボスの名称など、Ver.5範囲までのネタバレとなる可能性がありますので、どうぞご注意ください。
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Ver.4期間の思い出(後編)その2

歴史というのは、教科書で読んでいるだけでは史実と考えられていることを記した文章にすぎません。それが具体的なイメージを伴う小説、映画、ドラマ、漫画、アニメなどになると、作品そのものは作者の解釈や創作が含まれるフィクションではあるものの、その場面をストーリーとして、あるいはビジュアルとして見ることで、フィクションなりのリアリティが生まれるわけです。

ドラクエ10は、その物語自体はフィクションではあるものの、アストルティアという世界の歴史設定が随所に散りばめられています。それは本棚にある書物の記述各種クエストで語られていたりもします。けれども、それらは歴史として現代に伝えられている内容であり、中には誤って伝えられているものもあります。主人公はVer.1のストーリーで500年前には行くことになりますが、その時代を除けば、Ver.3までに語られる歴史というのは、あるいは伝聞であったり、あるいは亡霊の証言であったりで、少なくとも主人公がその時代で実際に見たものではありません

500年前の親友エルジュくん

500年前の親友エルジュくん

ところがVer.4の物語では、実際にその時代へ行きその時代の人々と話すのです。まさに「T・Pぼん」で描かれているような時間旅行を、アストルティアの中で行うことができるわけです。

なお、Ver.2.1で配信開始されたクエストシリーズ「失われた時を探して」には、ファラスという人物が登場しますが、ムービーで描かれるその姿は、Ver.4のストーリーで登場する同名の人物とは全く異なります。わたしはこの矛盾を、彼が書いていたとされる「ぼろぼろの手記」の内容や、登場人物のヒストリカ博士が話す内容などから、主人公が脳内でイメージした姿であるためと解釈しています。ムービーは手記を読む過程で流れるもので、主人公が実際にその場を映像などで見たわけではありません。

そもそも「ぼろぼろの手記」が、史実におけるファラスが書いたものかどうか、本当のところはわかりません。実在のファラスが「手記でも残すかな」とつぶやくシーンは、Ver.4のストーリー中に出てきますが、時系列を考えると、彼がその手記を持って元の時代へ戻ることもありませんし、この手記が存在する場所も、大魔王マデサゴーラが創造した世界である偽りのレンダーシアです。実際にファラスが書いたものではなく、彼の思念が偽りのレンダーシアに手記という形で現れた、という解釈も成り立ちます。

……というのは、あくまで作品内容だけを見た上での話。書籍「アストルティア秘聞録」で、シナリオスタッフがファラスの造形が異なる件についてコメントしていますので、メタな意味ではそちらをご参照くださいw

時間旅行を扱う作品というのは、その描き方によってはどうとでもできてしまう危険もはらんでいて、何かしらの制約がかけられるものです。

前述の「T・Pぼん」では、たとえば対象人物の救出に失敗した場合、その少し前に戻って再度救出を試みればいいのではないか、という主人公の問いに、時空間はデリケートなので、「消しゴムで同じ場所を何度もこすると紙が破れてしまう」という比喩によって、同じ時間を何度もなぞるとそれ以降の歴史が崩壊し「なかったことになってしまう」という説明がなされます。

ドラクエ10でも、たとえばジャ・クバ(ウルタ皇女の父王)が殺される前に行って、グルヤンラシュを止めれば解決するのでは、と主人公が考えたとしても、その時代へ自由に行くことはできません。主人公の持つエテーネルキューブに行き先を設定することは、キュルルにしかできないからです。そして、そのキュルルはVer.4のラストで消滅してしまったので、主人公はキュルルが設定した時代以外には行くことはできません。

Ver.4の旅を通してパートナーとなるキュルル

Ver.4の旅を通してパートナーとなるキュルル

ただし、メレアーデはキュルルの知識、能力を受け継いでいるため(時渡りの力そのものは喪失)、今後、彼女が主人公のエテーネルキューブに別の移動先を設定する可能性は残っています。

もっとも、主人公(プレイヤー)の意思によって、どの時代のどこへでも自由に移動できるゲームなど、さすがに限られたリソースの範囲内で作ることはできないと思いますw

2023/2/8追記
上で、メレアーデは「時渡りの力そのものは喪失」と書きましたが……
ネタバレ回避のため詳細には触れませんが「喪失はしていなかった」ようです。一度は喪失していますが、Ver.4.5の追加クエスト後に髪色が戻った際、時渡りの力も戻ったのかもしれません。

そうした制約があるとはいえ、時渡りの術を使うことにより、それまで断片的に登場していた過去の歴史についての伏線を回収したり、大きな謎が解けたり、Ver.4は全体として興味深く面白いストーリー展開でした。

某所にあるヴィスタリア姫が描いたと思われる兄上との肖像画

某所にあるヴィスタリア姫が描いたと思われる兄上との肖像画

   
Astoltia Side (DQ10)アストルティア10周年

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